
平成23年3月11日 午後2時46分
歴史上に名を残す東北地方太平洋沖地震発生。
今もなお、多くのかたが避難所の生活を余儀なくされています。
避難所では、今後の暮らし、そしていつ避難生活が終わるのかを心配されて見える方が多いと伺います。
あれから1カ月が過ぎました。
犠牲になられた方を心から偲び、これからはじまる復興への長い道を想う。
ちょうど先週、東海地方に咲き誇った櫻の花は、その第一歩を後押ししてくれるかのようでした。
父は、今回の震災で忘れることのできない人がいます。
「間もなく津波がきます。皆さん高台に避難してください」
あのとき、迫りくる津波の恐怖にも耐え、南三陸町に最後まで響き渡った一人の女性の声。
町の防災センターが津波で流される直前までアナウンスを続けた、南三陸町危機管理課職員の遠藤未希(24)さんの声は、多くの人の命を救いました。
いよいよ櫻は、東北地方にも咲き始めました。
被災された人たちの心が、櫻を見て、少しでも癒されるなら。
そして、未希さんのように強く、そして美しい櫻の花が復興の原動力になるのなら。
今後、櫻の花を見るたびに、わたくしたちは想うことだろう。
一人の女性が真剣に生き、そして、多くの命を救ったということを。
櫻の花は、今までのことを洗い流し、新たな気持ちにさせてくれる。
そう、「未希」さんの名の由来と伺っている、「未来は必ず明るい希望が待っている」という気持ちに。
今年も忘れることなく、「希望」という名の櫻は、必ず被災地にも咲く。
写真は、先週、近所の公園にて。