また一人、我々を感動させてくれるニュースが舞い込んだ。
バン・クライバーン国際ピアノコンクールで辻井伸行さんが優勝した。
しかも、彼は、生まれたときから全盲である。このコンクールは、チャイコの国際コンクールに匹敵するぐらい難関だ。もしかしたら、ピアニストならショパンコンクールと匹敵するという人もいるだろう。
彼の名前は、以前から伺っていた。確か、CDも何枚か出しているはずだ。
彼は、いう。「僕の場合は暗譜をしなければいけない。苦労しましたが、無事に弾けました」。
師である横山幸雄は、いう。「彼は、驚き以上の感動を与えるために、勉強を重ねてきた」。
「もし目が見えるとしたら?」との質問には「両親の顔を見たい。海とか花火とかも見てみたい。でも、今は心の目で見られるので十分満足しています」と答えた。
両親は、彼が生まれたときから心配をされたことだろう。
しかし、彼は、自身で自分の才能を見出し、よき師に恵まれ、勉強を積み重ね、世に認められた。
このコンクールでは、「目が見える」「見えない」は、関係ない。それだけに、クラシックの世界は厳しい。
ただ、辻井さんの演奏は、テクニックもさることながら、情緒豊かにその課題曲を表現した。これは、彼が「心で弾いた」からではないだろうか。
その辻井さんの「心」の源は、彼を気遣い、彼を大きな愛で包んできた、大好きな母親に対する思いから生れたものかもしれない。
辻井さんの益々のご活躍を、心よりご祈念申し上げます。
感動をありがとうございました。
いつか、コンサートやCDなどで、辻井さんの演奏に触れたいと思います。
また、私たちを感動させてください。